2025年版・ウェブスクレイピングに最適な共有プロキシ10選
共有プロキシは、コストを抑えつつIP分散を効かせたいスクレイピングで定番の選択肢です。一方で「回線品質のブレ」「同一IPの他ユーザー利用による巻き添え」「同時接続制限」など、運用設計を誤ると成功率が落ちます。本記事では、2025年時点で“共有”として使いやすいプロキシ事業者を10社に絞り、比較表と選び方・実装例までまとめます。
比較表
| サービス | 主な共有タイプ | 課金体系 | 特徴 | 向く用途 |
|---|---|---|---|---|
| Bright Data | 共有DC(回転)/共有DC(無制限) | GB課金 or IP課金 | 共有DCの選択肢が多い、管理機能が強い | ブロックが厳しいサイトの長期運用 |
| Oxylabs | 共有DC(回転) | GB課金 | 共有DCを明確に提供、機能が整理されている | 安定した回転DCでの横展開 |
| Decodo(旧Smartproxy) | 共有DC(回転/静的の選択) | GB課金(DC) | 導入が容易、価格と性能のバランス | まず成功率を出してから拡張 |
| Rayobyte | 回転DC | GB課金 | 回転DCが比較的安価な帯もある | 大量リクエストの費用最適化 |
| Webshare | 共有プロキシ(リスト) | IP課金 | 無料枠あり、共有プロキシの導入が簡単 | 検証・小規模ジョブ |
| Infatica | 共有DC(回転) | GB課金 | 共有DCのプランが明示されている | 中規模の定期クロール |
| SOAX | DC(バンドル内で提供) | GB換算のバンドル | プラン内でDCを利用できる設計 | 複数タイプ併用の運用 |
| PacketStream | P2P住宅(共有) | GB課金 | 低価格帯、P2Pで性質が異なる | ブロック回避優先の用途 |
| Storm Proxies | 回転(バックコネクト系) | スレッド課金(月額) | 同時接続数で管理しやすい | 軽〜中負荷の回転運用 |
| Proxyrack | 共有DC(静的・少人数共有) | ポート/IP課金 | 「3〜5ユーザー共有」など共有度合いが明示 | 静的寄りでコストを抑えたい |
ポイント:「共有プロキシ」と一口に言っても、(1) 共有DCの回転プール(GB課金が多い)と、(2) 共有リスト(IP課金)と、(3) P2P住宅(GB課金)が混在します。用途に合う“共有の種類”を先に決めると失敗しにくいです。
共有プロキシの前提
共有が向くケース
- 1ドメインあたりのアクセス頻度が高くなく、IP分散で十分な場合
- 検証や短期案件で、まずは低コストで回したい場合
- 同時接続数がそこまで大きくなく、少しの失敗をリトライで吸収できる場合
共有が不向きなケース
- ログイン状態の維持(同一IP固定や長いセッション)が必須
- IPレピュテーションのブレが致命傷になる(金融/厳格なWAFなど)
- 特定サイトで“同一IPからのアクセス”が厳しく監視されている
注意:共有プロキシは、他ユーザーの利用状況があなたの成功率に影響します。成功率が落ちたときに「ターゲット側の対策強化」なのか「共有IPの巻き添え」なのかを切り分けられるよう、プロバイダ変更・ゾーン変更・プロトコル変更を試せる設計にしておきましょう。
おすすめ10選
Bright Data
共有データセンターに「回転(GB課金)」「共有無制限(IP課金)」「専有無制限」など複数形態があり、運用の成長に合わせて移行しやすいのが強みです。ドキュメント上でもDatacenterのIPタイプとしてShared/Shared unlimited/Dedicated unlimitedが整理されています。docs.brightdata.com
Oxylabs
共有データセンタープロキシをプロダクトとして明確に提供し、回転・スティッキーなどスクレイピングで必要な基本要件が揃います。共有DCのプール規模や自動回転・スティッキー対応が明示されています。oxylabs.io
Decodo
旧Smartproxy。データセンタープロキシをGB課金で使えるプランがあり、価格と使い勝手のバランスが取りやすいサービスです。datacenter plans(Pay/GB)が公開されています。decodo.com
Rayobyte
回転データセンター(Rotating DC)をGB課金で提供。トラフィック帯によって単価が下がるため、リクエスト量が増えるほど費用最適化しやすいタイプです。rayobyte.com
Webshare
共有プロキシの導入が簡単で、無料枠(10 proxies for free)も提示されており検証に向きます。ローテーション用のエンドポイント提供も案内されています。webshare.io
Infatica
共有データセンター(Shared Datacenter Proxies)をGB課金で提供し、複数のトラフィック帯を選べます。まずはPay As You Go/小容量で検証して、成功率が出たら増量しやすい構成です。infatica.io
SOAX
SOAXはデータセンタープロキシを単体ではなく、バンドルプラン内で提供する設計が見られます。住宅/モバイル等を併用する前提のチームに向きます。soax.com
PacketStream
P2P型の住宅IPネットワークで、共有(複数利用者が同ネットワークを使う)という意味では“共有住宅プロキシ”の代表例です。DC共有と性質が違うため、ブロック回避を優先したいときの選択肢になります。packetstream.io
Storm Proxies
バックコネクト型の回転プロキシを提供し、月額は主に同時接続(threads)で管理されます。GB課金よりも「同時実行数」中心で考えたい場合に扱いやすいモデルです。stormproxies.com
Proxyrack
共有データセンターで「3〜5ユーザー共有」など共有度合いが明示されている点が特徴です。完全な回転プールではなく、少人数共有の静的寄りで設計したい場合に候補になります。proxyrack.com
選び方5つ
回転か静的か
サイトのブロックが厳しいなら回転(rotating)。ログイン維持や同一IPが必要なら静的(static)またはスティッキー(一定時間固定)を優先します。
課金体系を揃える
GB課金は大量リクエストで見積もりやすい一方、レスポンスが重いサイトだと転送料が膨らみます。IP課金は帯域無制限の代わりに同時接続や利用規約(フェアユース)に注意が必要です。
地域指定の粒度
国指定で十分なのか、州/都市まで必要なのかで候補が変わります。ECの価格差や配送可否などは都市粒度が効くケースがあります。
認証方式の相性
IPホワイトリスト(固定サーバー向け)と、ユーザー/パス認証(動的実行基盤向け)を使い分けます。サーバーレスやジョブが増えるならユーザー/パスの方が事故が少なめです。
運用支援の有無
ダッシュボードでのサブユーザー、利用量監視、ゾーン切替、障害時の切り戻しができるかで、長期運用の工数が大きく変わります。
現場の結論:「最初は共有回転(GB課金)で成功率を出す → 重要なジョブだけ静的/専有に寄せる」が、費用と安定性のバランスを取りやすい定石です。
実装例
Pythonでプロキシ
import requests
proxy_url = "http://USER:PASS@HOST:PORT"
proxies = {
"http": proxy_url,
"https": proxy_url,
}
r = requests.get("https://httpbin.org/ip", proxies=proxies, timeout=30)
print(r.status_code, r.text)リトライ設計
import time
import requests
def fetch(url, proxies, max_retries=5):
for i in range(max_retries):
try:
r = requests.get(url, proxies=proxies, timeout=30)
if r.status_code in (429, 403, 503):
# 共有IPの巻き添えやレート制限を想定
time.sleep(2 ** i)
continue
r.raise_for_status()
return r.text
except requests.RequestException:
time.sleep(2 ** i)
raise RuntimeError("failed")注意:429/403は「ブロック」だけでなく、同一共有IPのレート超過でも起きます。指数バックオフ+プロキシのローテーション(セッション切替)をセットで用意してください。
一次情報の引用
Bright DataのDatacenter Proxiesには、Shared(共有回転・GB課金)、Shared unlimited(共有・無制限)、Dedicated unlimited(専有・無制限)といったIPタイプが用意されています。
上記はBright Data公式ドキュメント(DatacenterのIP type説明)に基づく要約です。運用設計では「共有回転→共有無制限→専有無制限」のように、目的に応じて移行できる点が重要になります。docs.brightdata.com
よくある失敗
同時接続を上げすぎ
共有は“あなた以外の利用者”もいます。スレッド数を上げるほどエラーが増え、結局リトライで総通信量が増えることがあります。
ヘッダーが単調
IPだけ変えても、User-AgentやAccept-Languageが固定だと検知されます。プロキシと合わせてリクエストプロファイルも分散させましょう。
失敗原因を記録しない
HTTPステータス、ターゲット、プロキシ種別、同時接続、レスポンスタイムを最小限ログに残すだけで、改善速度が大きく上がります。
公式リンク
スクレイピングを安定化しませんか?
共有プロキシの選定からブロック対策、運用設計までまとめて見直すと成功率が上がります。要件に合わせた構成提案をご希望なら、お問い合わせください。
まとめ
2025年の共有プロキシは、単なる「安いIP」ではなく、回転・スティッキー・認証方式・運用機能まで含めて選ぶ時代です。まずは共有回転(GB課金)で成功率を作り、重要度の高いターゲットだけ静的/専有へ寄せるのが現実的です。比較表の10社を起点に、要件(地域粒度・同時接続・セッション要否)で絞り込んでください。